ゲストハウス和櫻は、奈良県桜井市に位置する、築約200年の古町屋を再生したゲストハウスです。
この場所は中之町と呼ばれ、伊勢街道が通る道筋にあります。ここから南への道は吉野へ抜ける多武峰街道、北への道は奈良へ向かう上っ道があり、札の辻と呼ばれ、交通の要所で大和桜井の宿場として栄えていました。
明治時代はここも宿屋であったとのこと。改修前、二階には床の間が3つ並び、当時の様子がうかがえました。和室の二室は少し面影を残しつつ、大胆にリノベーションしています。
古代より伊勢熊野灘から鯖などが運びこまれ、魚介類の市場が立ち、昭和30年代まで魚市場がありました。唯一残存する魚市場跡のアーケードをゲストハウスの窓から望めます。
旧桜井町の道路元標の石碑ゲストハウスの傍らには旧桜井町の道路元標の石碑も残存しており、江戸時代伊能忠孝の測量ポイントでもあったと言い伝えられています。高札が立ち、札ノ辻とも呼ばれていました。
ヤマト王権発祥のエリアとしての歴史を積み重ね、未来へとつなぐ時空(とき)の交差点にある拠点として構想し、過去・現在・未来をイメージする和モダンな空間を創っています。